肩関節

診断書の傷病名の欄に肩関節周囲炎と記載されていたら、「あなたが訴えている肩の痛みは、いわゆる五十肩ですよ」という意味になります。これでは、肩の痛みや可動域制限で後遺障害が認定されることは無いということになります。なぜなら、五十肩の痛みは、いずれ治るからです。

この肩関節周囲炎、いわゆる五十肩とは、その名の通り50代を中心とした中年層が主にかかりやすい痛みのことで、肩関節の痛みと運動障害を認める症候群と定義されており、肩関節周囲組織の年齢的な変化を基盤として、明確な原因は無しに発症するものとされています。

肩関節は、上腕骨と肩甲骨と鎖骨の3つの骨によって支えられています。肩は大きく動かす必要があるため、肩甲骨関節窩が小さく、上腕骨頭のはまりが浅いという構造になっています。

構造的に不安定なところを、関節包や発達した腱板などによって補強をしているわけですが、そのためか、肩を酷使すると炎症や損傷が起こりやすく、痛みや可動域の制限が起こると考えられています。さらに、肩関節の炎症は、肩峰下の滑液包や関節の周囲の筋肉に広がることもあり、このような肩関節周囲炎を狭義の五十肩と呼んでいます。

後遺障害認定のポイント

「事故に遭う前は、肩の痛みは無かった」
「五十肩だけで片付けられるのは、納得できない」

そうであるならば、すぐに行動に移すことをお勧めします。スポーツ外来、もしくは肩関節外来のある医大系の整形外科を受診するのです。MRI検査、エコー検査が行われて、専門医が肩の器質的損傷、つまり、腱板や関節唇の損傷、肩関節の後方脱臼があると診断すれば、後遺障害を申請することができます。

受診してもなお原因不明の場合は、五十肩が発症したものとして、諦めるほかないでしょう。