1 事故発生

40代の会社員の男性が、自動車で優先道路を走行中、脇道から進入してきた自動車に衝突され、右脛骨近位端骨折、右後十字靭帯付着部剥離骨折、左小指末節骨骨折(左小指マレット指)、右足趾挫傷の傷害を負いました。

2 相談・依頼のきっかけ

右後十字靭帯付着部剥離骨折による歩行時の右膝不安定感で12級7号、左小指末節骨骨折による左小指の痛みで14級9号、併合12級の後遺障害等級の認定を受けたあと、「適正な賠償金の額を知りたい」とのことで、相談いただきました。

適正な賠償金の額について解説するとともに、本件で適正な金額での賠償を受けるためには、訴訟を提起するのが最適であることを説明すると、その方針で進めたいとのことで、依頼いただきました。

3 当事務所の活動

当事務所の弁護士は、速やかに損害賠償請求の訴訟を提起し、適正な賠償金を獲得するために動き出しました。

4 当事務所が関与した結果

(1) 主な争点

訴訟では、主に妥当な治療期間と後遺障害逸失利益が争われました。

(2) 妥当な治療期間

保険会社は、実際の治療期間の半分以下を妥当な治療期間と主張してきました。
妥当な治療期間が実際の治療期間よりも短いとなると、治療費、休業損害、傷害慰謝料などの認定額が削られてしまいます。
保険会社の主張に対し、当事務所の弁護士は、取り寄せたカルテの記載や依頼者からの聞き取りをもとに、妥当な治療期間に関する主張・立証を展開していきました。

(3) 後遺障害逸失利益

保険会社は、依頼者の収入の減少がないことを主張し、後遺障害逸失利益を否認してきました。
これに対し、当事務所の弁護士は、①依頼者の右膝の後遺障害によって生じている業務への支障の具体的内容、②依頼者が業務への支障を最小限に抑えるために、ストレッチなどの右膝のトレーニングに日々取り組むといった特別の努力をしていることなどを主張・立証していきました。

(4) 裁判所の和解案

依頼者側と保険会社側とで一通りの主張・立証を終えた段階で、裁判所から、1280万円の賠償という内容で和解案が示されました。
和解案では、妥当な治療期間について、依頼者がリスクのある右膝の手術に踏み切るまでに半年程度迷ったことが、治療費と傷害慰謝料の認定額の減額要素とされたものの、妥当な治療期間自体は、実際の治療期間とほぼ同じ日数を認めるという判断が示されました。
また、後遺障害逸失利益について、請求額を全額認めるという判断が示されました。

(5) 保険会社の和解拒否と当事務所の対応

当事務所の弁護士は、依頼者と協議のうえ、1280万円の賠償による和解に応じる意向を裁判所に伝えました。
しかし、保険会社は、裁判所の和解案を拒否し、後遺障害逸失利益について、労働能力喪失率や労働能力喪失期間を削るべきであると主張してきました。
裁判所からは、保険会社の主張を踏まえた再度の和解案を提示することを示唆されましたが、当事務所の弁護士は、「減額には一切応じない」と答え、後遺障害逸失利益に関する立証をさらに補充して、盤石の体制で裁判所の再度の和解案の提示に臨みました。

(6) 決着

裁判所は、保険会社の主張と当事務所の弁護士による立証の補充とを踏まえ、再度の和解案を提示してきました。
再度の和解案では、保険会社の主張は認められず、当初の和解案と同じ1280万円の賠償という内容でした。
保険会社は、これ以上争うことを断念し、1280万円の賠償による和解で決着しました。

【獲得額に関するご注意】
解決事例のご紹介においては、獲得額(獲得合計額)を記載させていただいておりますが、保険会社から医療機関に対して直接支払われる治療費等を含めない金額となっております。
他の事務所のサイトでは、こうした治療費等についても獲得額に含めて、金額を大きく見せている例が散見されます。
しかし、こうした治療費等はお客様の手元に残るものではなく、サイトを閲覧する方に誤解を与えかねないという点で、不適切な表記であると考えております。
そこで、八戸シティ法律事務所では、お客様の手元に支払われる金額を獲得額として記載させていただいております。

5 解決のポイント(雑感)

保険会社が裁判所の和解案を一度拒否しましたが、ただ値切りたいだけの根拠に乏しい和解拒否であることが見え見えであったため、当事務所の弁護士は、「減額の話には一切乗るつもりはない。
それであれば、判決をいただきたい」と強気に出ました。
不当な減額を許さず、戦った結果、適正な金額での解決を勝ち取ることができました。

6 お客様の声

いつも親切丁寧な対応をして頂き大変ありがとうございました。
木村弁護士先生に相談し、本当に納得できる方法で解決して頂き感謝しております。
悩むより行動すべきだと思いました。


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