1 事故発生

50代の男性が、横断歩道上を歩行中に自動車に衝突され、脳挫傷、外傷性くも膜下出血、外傷性硬膜下血腫などの傷害を負いました。

2 相談・依頼のきっかけ

治療が終了し、後遺障害等級の認定申請を行う前の段階で、当事務所に対応をご相談・ご依頼いただきました。

3 当事務所の活動

当事務所の弁護士は、依頼者が取付済みの後遺障害診断書のほかに、必要となる書類を揃えて後遺障害等級の認定申請を行いました(被害者請求)。
しかし、依頼者に記憶障害、注意障害、推敲機能障害、情緒の障害などの症状があるにもかかわらず、非該当との認定結果でした。
その後、異議申立ても行いましたが、非該当との結果が変わらなかったため、依頼者のご意向に従って、訴訟を提起して解決を図ることとなりました。

4 当事務所が関与した結果

訴訟では、後遺障害(高次脳機能障害)の有無が中心的な争点となりました。
当事務所の弁護士は、外部の協力医に後遺障害に関する意見書の作成を依頼し、高次脳機能障害の立証に尽力しました。
訴訟での争いは非常に複雑・困難なものとなりましたが、当事務所の弁護士による粘り強い弁護活動が実を結び、後遺障害12級を前提とする和解を成立させることができました。
訴訟上の和解による獲得額は、後遺障害12級を前提とする賠償金1500万円でした。

【獲得額に関するご注意】
解決事例のご紹介においては、獲得額(獲得合計額)を記載させていただいておりますが、保険会社から医療機関に対して直接支払われる治療費等を含めない金額となっております。
他の事務所のサイトでは、こうした治療費等についても獲得額に含めて、金額を大きく見せている例が散見されます。
しかし、こうした治療費等はお客様の手元に残るものではなく、サイトを閲覧する方に誤解を与えかねないという点で、不適切な表記であると考えております。
そこで、当事務所では、お客様の手元に支払われる金額を獲得額として記載させていただいております。

5 解決のポイント(所感)

自賠責保険の後遺障害等級認定で非該当とされ、訴訟で後遺障害の存在を争うべき事案が一定数存在します。
本件では、当事務所の弁護士が外部の協力医の力を借りながら、適切な主張・立証を展開したことで、後遺障害が存在する前提での和解を勝ち取ることができました。