1 事故発生

90代の男性が、道路を歩行中、後方から進行してきた自動車に接触される交通事故に遭い、急性硬膜外血腫、頭蓋骨骨折、頚椎損傷等の重い傷害を負いました。

2 相談・依頼のきっかけ

被害者が入院加療を受けている段階で、ご家族が今後の対応について当事務所にご相談に来られ、後遺障害等級の認定手続から加害者側保険会社との示談交渉までの対応を当事務所にご依頼いただくこととなりました。

3 当事務所の活動

本件では、被害者が高齢であったことに加え、診療録上、既存障害として「認知症」との記載が残されていたことから、後遺障害等級の認定にあたっては、現に残る重い症状が加齢や既往症によるものではなく、本件事故による頭部外傷に起因するものであることを的確に立証する必要がありました。

そこで、当事務所の弁護士は、被害者請求の手続にあたり、ご家族が作成した事故前の生活状況等に関する陳述書、ご近所や知人等からの聴取内容をまとめた資料、日常生活状況報告書など、事故前の被害者が加齢による認知機能の低下を窺わせるような状態ではなく、日常生活を活発に送っていたことを裏付ける資料を丁寧に取りまとめて提出しました。

その結果、後遺障害の認定にあたっては、事故前からの状態と本件事故による症状とが適切に区別して評価され、現存障害について「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」に該当するとして、既存障害との加重障害を含め、適正な等級の認定を受けることができました。

そのうえで、当事務所の弁護士は、認定結果を踏まえ、保険会社との示談交渉に臨みました。

4 当事務所が関与した結果

示談交渉にあたっては、介護費、施設費、後遺障害逸失利益、後遺障害慰謝料、近親者の慰謝料など、損害項目の一つひとつについて、診療録、日常生活状況報告、陳述書等の客観的な資料に基づき、訴訟における主張・立証と同じ水準まで金額の根拠を詰めたうえで、請求を行いました。

その結果、保険会社は、当事務所からの請求内容を実質的に争うことなくそのまま認め、自賠責保険から後遺障害による損害として1871万円、示談交渉により相手方保険会社から510万円の支払いを受け、合計で2381万円を獲得することができました。

5 解決のポイント(所感)

高齢の方の高次脳機能障害について後遺障害等級の認定を受ける場合、加齢や持病を理由に、事故との因果関係が争われやすい傾向にあります。
本件では、事故前の生活状況を具体的に裏付ける資料を粘り強く収集し、これを提出したことが、適正な等級認定につながりました。

また、示談交渉の段階から、訴訟を見据えた水準の主張・立証活動を徹底したことで、保険会社との間で無用な争いを生じさせることなく、適正な水準での早期解決を実現することができました。

高齢の方が交通事故に遭われた場合であっても、決して諦めることなく、お早めに交通事故に強い当事務所の弁護士にご相談いただければと存じます。

6 お客様の声

何人かの弁護士の先生に御相談申し上げた際、高齢者の交通事故に難しいと言われました。
確かにそれはあると思いましたが、(当事務所の弁護士は)高齢かどうかではなく重傷事故として取り扱うと言われご説明くださいましたのでお願いしたいと思いました。
有難うございました。

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