弁護士木村哲也

人身事故被害の賠償問題の解決に当たっては、裁判手続を選択するべきケースが多いです。ただし、例外もあります。

交通事故(人身事故)の賠償問題においては、ご自身で示談交渉を行うよりも、被害者側に弁護士が介入した場合の方が、獲得できる賠償金の額が多くなることはよく知られています。ここで、弁護士に依頼するにしても、弁護士を通じての示談交渉での解決とすべきなのか、訴訟を提起すべきなのかといった選択肢があります。

確かに、加害者側の保険会社や事案の内容によっては、被害者に弁護士が付くことで、示談交渉の段階であっても、裁判基準の満額での交渉に乗ってくることもあります。しかし、「示談交渉の段階では、裁判基準よりも割り引いた金額(例えば、8割程度。あるいは、それ以下)しか出せない」などと言ってくる保険会社が多いのが実情です。また、事案の内容によっては、そもそも保険会社との折り合いが付け難いものも存在します。

八戸シティ法律事務所では、交通事故の被害者救済とは、裁判基準の満額回収が最低条件であると考えています。裁判では、裁判基準が絶対的に適用されます。したがって、人身事故被害の賠償問題の解決に当たっては、裁判を選択すべきことが多いと考えております。この点、他の事務所では、裁判基準よりも割り引いた賠償額(上記のように、例えば8割程度など)で簡単に示談してしまっていることもあるため、弁護士選びには注意が必要です。

このように、八戸シティ法律事務所では、裁判による解決を重視しているのですが、当然ながら例外もあります。まず、示談段階でも満額解決が可能な保険会社であれば、示談による早期解決を目指すのは当然のことです。また、事故状況・過失割合に争いがあるなどして、示談交渉段階での提示額を拒否して訴訟に踏み切ることで、かえって獲得額が減ってしまうリスクがある場合には、示談解決も視野に入れるべきであると言えます(もっとも、保険会社の言い分が明らかにおかしく、こちらの勝ち筋であるときは裁判に打って出るべきですが)。

交通事故に関するQ&A一覧

No Q&A
1 弁護士に依頼するかどうかで、損害賠償金額が変わってきますか?
2 示談交渉のほかには、どのような解決方法がありますか?
3 まだ治療中ですが、弁護士に依頼するメリットはありますか?
4 後遺障害とは?
5 過失相殺とは?
6 むちうちとは?
7 むちうちは後遺障害になりますか?
8 後遺障害等級の認定を受けると、就職などで不利になりませんか?
9 裁判は依頼者の側も手間がかかりますか?
10 裁判はどのくらい時間がかかりますか?
11 むちうちで後遺障害非該当、14級、12級は、どういう基準で区別されますか?
12 むちうちで後遺障害14級と12級とでは、賠償額にどのくらい開きがありますか?
13 後遺障害等級とは?
14 症状固定とは?
15 保険会社から治療費や休業損害の支払の打ち切りを通告された場合、何か対応策はありますか?
16 休業損害とは?
17 素因減額とは?
18 加害者に弁護士費用を請求できますか?
19 後遺障害による逸失利益とは?
20 後遺障害による逸失利益の計算方法は?
21 労働能力喪失率とは?
22 労働能力喪失期間とは?
23 ライプニッツ係数とは?
24 死亡による逸失利益とは?
25 死亡逸失利益の稼働部分の計算方法は?
26 死亡逸失利益の年金部分の計算方法は?
27 生活費控除率とは?
28 就労可能年数とは?
29 慰謝料とは?
30 傷害慰謝料とは?
31 後遺障害慰謝料とは?
32 死亡慰謝料とは?
33 弁護士費用特約とは?
34 むちうちで画像所見があれば、必ず12級が認定されますか?
35 弁護士に相談・依頼するタイミングはいつがいいですか?
36 加害者に謝罪を求めることはできますか?
37 高次脳機能障害とは?
38 高次脳機能障害の後遺障害等級認定のポイントは?
39 高次脳機能障害のケースで被害者の家族が準備すべきことは?
40 加害者の態度が不誠実な場合には、通常よりも慰謝料が増額されますか?
41 悪質な事故の場合には、通常よりも慰謝料が増額されますか?
42 解決方法としては、示談交渉と裁判のどちらを選択するべきですか?
43 主婦の休業損害・逸失利益は認められますか?
44 交通事故の被害に遭ったら警察に連絡しなければなりませんか?
45 交通事故で怪我をしたら警察に診断書を提出して人身事故扱いにしてもらうべきですか?