腰椎捻挫、腰部挫傷、腰椎椎間板ヘルニアといった傷病による腰部痛は、痛みやしびれの症状が続き、きちんと治療を受けてもなお、症状が残ってしまうことが少なくありません。この場合には、将来にわたって日常生活や仕事などに症状の影響が残りますので、後遺障害として適正な認定を受け、十分な補償を受けることが大切です。そのためには、事故後すぐに通院して検査を受けていること、整形外科で継続して定期的に治療を受けていることが重要となります。

症状があれば、すぐに通院して検査を受けましょう

交通事故の後、腰の痛みや足のしびれなどの症状があれば、できる限りその日のうちに病院へ行きましょう。事故直後の痛みは我慢できたので、すぐには病院には行かなかったものの、そのうちに悪化して痛みが我慢できなくなり、事故からしばらく経ってから病院に行くという方もいらっしゃいます。しかし、どんな傷害であれ、怪我をしてからできるだけ早期に治療を受けることが、その後の回復にとって大切ですし、症状と事故との因果関係(関連性)を疑われる心配もなくなります。言い方を変えると、治療の開始が遅れると、予後が悪くなることも多いですし、症状と事故との因果関係(関連性)を疑われ、保険会社が治療費の支払いを拒否するということにもなりかねません。

また、事故直後の時期に、神経学的検査や、レントゲン・MRIなどの画像検査を受けましょう。画像検査では、特に、MRIが重要です。なぜなら、腰部痛は神経の損傷によって起こる症状ですが、軟組織である神経は、レントゲンには直接写りません。他方、MRIでは軟組織・神経が写るため、神経が圧迫されていること(ヘルニア)や、切れていること、炎症を起こしていることなどが分かり、症状の客観的な証明ができるからです。

後遺障害認定の審査は、このような検査の結果を踏まえて行われます。そのため、きちんと検査が行われていないと、実際には障害が残っていても、必要な検査結果が存在しないがために、適正な等級の認定が得られないということがあります。

痛みが続いている間は、整形外科へ、継続して定期的に通院しましょう

症状が少し和らいできたところで、あるいは、仕事や家事・育児などが忙しくて、通院が不定期になってしまう方がいらっしゃいます。しかし、痛みが続いている間は、整形外科へ定期的に通院して治療を受けることが重要です。なぜなら、被害者が事故直後から整形外科へ定期的に通院して診察を受けていたことが、実際に痛みやしびれが続いていたことの証拠となるからです。

また、治療が順調に進み、症状がある程度和らいでくると、まだ完全に回復していないにもかかわらず、ご自身の判断で通院を取り止めてしまう方もいらっしゃいます。しかし、痛みが続いている間は、医師の指示に従って通院を続けましょう。腰部痛で後遺障害認定を受けるために必要な通院の頻度・期間の目安は、週2~3回以上の通院を6か月継続してもなお、症状が残存していることとされています。

ここで気を付けたいことは、整骨院、接骨院、鍼灸院などへの通院は、後遺障害認定の審査において、原則として、認定を受けるために必要な通院にカウントされないということです。例外的に、医師の指示で整骨院などに通う場合にはカウントされるのですが、そのような指示をもらうことや、そのような指示を診断書に書いてもらうことは難しいです。

また、通院期間が3か月を過ぎると、保険会社が、「骨折を伴わない腰部痛は3か月ほどで治癒するのが一般的だ」などと述べて、通院の打ち切りを求めてくることがあります。しかし、通院の必要性を判断するのは、あくまで医師です。したがって、医師と相談して、医師も通院を続けた方がよいと判断しているのであれば、そのことを保険会社に伝えましょう。なお、仮に保険会社が治療費の支払いを打ち切っても、通院が禁止されるわけではありませんので、ご自身の健康保険などに切り替えて通院を続けることは可能です。

交通事故の詳しい弁護士であれば、事故直後や通院中の段階から、適正な後遺障害認定や補償を受けるために必要なアドバイスや対応をすることが可能です。腰部痛で通院中にお困りのこと、不安なことがございましたら、ぜひ八戸シティ法律事務所にご相談ください。

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