はじめに

交通事故の被害で腰椎捻挫・腰部挫傷・腰椎椎間板ヘルニアによる腰部痛が発生し、その後に治療を一通り続けても症状が残存した場合には、後遺障害等級14級や12級に認定される可能性があります。以下では、腰部痛の症状について、適切な後遺障害の認定を受けるために必要となる検査について説明します。検査としては、画像検査と神経学的検査の2種類に分けられますから、それぞれ説明します。

画像検査について

画像検査とは、レントゲンを撮影したりMRI検査を行ったりするなど、画像を撮影して、その画像を精査することを指します。後遺障害の認定にあたっては、画像検査として、MRI検査を行うことが重要です。MRI検査では、神経や椎間板の状況を把握することができますので、神経に生じている異常を確認することができます。そのため、MRI検査により異常所見が確認できた場合には、後遺障害等級の認定を受ける可能性が高まります。

また、腰部痛の場合には、特に、事故直後にMRI検査を受けることが重要です。なぜならば、事故から時間が経ってからMRI検査を受け、それによって異常所見が確認されたとしても、果たしてその異常所見が事故に由来するものなのか、加齢によるものなのかが問題となってしまうためです。特に腰部痛の場合には、加齢性のヘルニアを患っている方も多くいらっしゃいます。そのため、事故から時間が経ってから行われたMRI検査により異常所見が確認されたとしても、そのような加齢性のヘルニアではないかと疑われ、事故による後遺障害と認められないリスクがあります。そうなると、異常所見が確認されたとしても、適切な後遺障害等級の認定を受けることができなくなってしまいます。

神経学的検査について

神経学的検査とは、症状の存在を医師が客観的に確認できるかどうかを確かめるために行われる検査を指します。腰部痛の際の神経学的検査としては、ラセーグテスト、SLRテスト、FNSテスト、深部腱反射テスト、徒手筋力検査、筋委縮検査、知覚検査など様々な種類のものがあります。

この中でも、後遺障害の認定にあたっては、深部腱反射テストが重視されると考えられています。この検査では、膝やアキレス腱といった部位をゴムのハンマーで叩いて、その際の反応を確認します。その際、腰部の神経に何らかの神経症状が残っている場合には、反射の低下や消失が見られるため、この検査によって、腰部の神経症状の有無を確認することができるというわけです。また、この検査は、患者の反射を確認するものであり、自覚症状によって結果が左右されるものではありません。そのため、この検査の結果は客観性が高いものとして、後遺障害等級の判断にあたっても有用な判断材料として評価されるものと考えられています。

神経学的検査は、どれか一つだけが行われるというわけではなく、複数の検査が一緒に行われることが多いです。実際にどのような検査を実施するのかは、診療を行う医師の判断に従うことが多いです。そのため、腰部痛の治療や後遺障害等級のための検査については、後遺障害に理解のある医師のもとで行うことが望ましいと言えます。

もちろん、これらの神経学的検査の結果だけで、後遺障害認定の有無が決まるわけではありません。もっとも、実際に後遺障害等級の認定を受けているケースでは、これらの複数の神経学的検査を受け、その結果それぞれ異常所見が確認されていることが多いです。

おわりに

八戸シティ法律事務所では、これまで、多数の腰部痛の被害にお悩みの方ご相談・ご依頼をお受けして参りました。腰部痛に関する検査について、お悩みの方は、是非お気軽に八戸シティ法律事務所までご相談いただければと思います。ご相談・ご依頼いただいた際には、必要な検査が実施されているのかどうかを確認したり、今後の検査についてアドバイスさせていただいたりすることもございます。

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